銀行よりも圧倒的なスピードで融資審査を実行できるノンバンクのビジネスローン。
法人向けの資金調達手段はいくつもありますが、中でも迅速性と確実性に優れたビジネスローンは経営の心強い味方であり、急な資金需要が生じた際にはぜひ利用を検討したいところ。
Contents
ファンドワンの企業概要
運営元である「ファンドワン」の正式な商号は「ファンドワン株式会社」。なお、ビジネスローンのサービスには、名称は付けられていないようです。
商号 | ファンドワン株式会社 |
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所在地 | 〒170-0005 東京都豊島区南大塚二丁目39-11ヒサビル6階 |
連絡先 |
TEL : 03-5395-8888/FAX : 03-5395-8800
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資本金 |
50,000,000円
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貸金業登録番号 | 東京都知事(2)第31816号 |
加盟団体 | 日本貸金業協会会員 第006140号 |
加盟指定信用情報機関 | 株式会社日本信用情報機構 |
指定紛争解決機関 | 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
TEL :03-5739-3861
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「ファンドワン」は、東京都豊島区に所在するビジネスローン提供事業者です。事業者専用の貸金業のみを行っており、ファクタリングや個人向けのキャッシングローンは実施していません。資本金額は5,000万円ですので、金融事業者としては中規模程度の事業者といえるでしょう。
会社設立は令和2年。設立から4年が経過しているため、貸金業登録番号が2023年6月時点での(1)から(2)に更新されています。貸金業者は、3年ごとに登録を更新することが義務付けられています。したがって、「ファンドワン」は貸金業者として健全な経営がされていることがわかります。
また、2023年時点では記載のなかった「加盟団体(日本貸金業協会会員)」と「加盟指定信用情報機関(株式会社日本信用情報機構)」、「指定紛争解決機関(日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター)」の名称が加筆されています。これにより、貸金業者としての信用度が2023年よりも高まっていることは確かです。
ファンドワンが提供する5つの融資商品
ここからは、ファンドワンが提供するビジネスローンの内容について詳しくみていきます。
ファンドワンでは、無担保無保証人で利用できる融資である「事業者ローン」と担保融資である「売掛債権担保融資」「不動産担保融資」「車担保融資」「介護・診療・調剤報酬債権担保融資」という、合計5つの融資商品を提供しています。
柔軟な審査を心がけているようで、これらの融資商品は他社での借り入れを行なっていたり、返済途中でも契約できる可能性が高いようです。
また、2023年には、これらに加えて「商業手形割引」と「手形小切手貸付」の提供もされていましたが、廃止されたようです。おそらく、政府による手形・小切手廃止の方針や、昨今の掛取引において使用されるケースが減少していることを受けての判断なのでしょう。
① 事業者ローン
事業者の信用をもとにして貸し出しを行う一般的なビジネスローンです。
担保や保証人を用意することなく契約が可能であるため利用しやすいのはもちろん、融資可能額は30万円〜500万円までとなっていますので、運転資金の確保をはじめとする小口の資金需要に応えやすい汎用性の高い融資商品だといえます。
融資対象 | 法人 |
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融資可能額 | 30万円〜500万円 |
利率(実質年率) | 10.00%〜18.00% |
保証人・担保 | 不要 |
返済方式・期間・回数 |
【一括返済】 1ヶ月(1回)〜12ヶ月(12回) 【元金均等・元利均等】 2ヶ月(2回)〜420ヶ月(420回) |
必要書類 | 登記簿謄本・決算書2期分(確定申告書)・印鑑証明書・身分証明書(免許証/保険証など)・納税証明書 その他当社が必要と判断した資料 |
遅延損害金 | 年20.00% |
② 売掛債権担保融資
掛取引を通じて発生した売掛債権を担保にして借り入れを行う融資商品です。
売掛債権の売却により売掛金(請求額)を事前に回収可能となるファクタリングとは異なり、こちらはあくまでも売掛債権を「担保にした融資」であることに留意しておきましょう。
売掛債権担保融資は、売掛先からの入金時期が先である、または遅延が発生している場合、もしくは支払い間近でありながら資金不足が生じている場合などに高い有用性を発揮します。
そのようなメリットから、支払いサイトと入金サイトに差が生じがちな建設業や運送業などの事業者には最適な資金調達手段のひとつだといえるでしょう。
なお担保が必要な分、事業者ローンよりも融資可能額が高いという特長もあります。
融資対象 | 法人または個人事業主 |
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融資可能額 | 30万円〜5,000万円 |
利率(実質年率) | 5.00%〜18.00% |
保証人・担保 | 売掛債権(保証人不要) |
返済方式・期間・回数 | 【一括返済】 1ヶ月(1回)〜12ヶ月(12回)
【元金均等・元利均等】 2ヶ月(2回)〜420ヶ月(420回) |
必要書類 | 登記簿謄本・決算書2期分(確定申告書)・印鑑証明書・身分証明書(免許証・保険証など)・納税証明書・売掛金発生に伴う注文書/請負書/納品書/請求書/売掛先からの支払通知書など・銀行通帳・その他当社が必要と判断した資料 |
遅延損害金 | 20.00% |
③ 不動産担保融資
不動産担保融資は、その名の通り不動産を担保にして借り入れを行う融資商品です。
土地や建物など、不動産という高い価値をもつ担保が必要になるため、融資可能額が300万円から最大1億円に設定されているほか、他の商品に比べて利率が最も低いのが特徴です。
融資対象 | 法人または個人事業主 |
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融資可能額 | 300万円~1億円 |
利率(実質年率) | 2.50%~15.0%以下 |
保証人・担保 | 不動産(保証人不要) |
返済方式 | 一括返済・元金均等・元利均等・自由返済 |
必要書類 | 不動産登記簿謄本・公図 決算書2期分(確定申告書)・印鑑証明書 身分証明書・納税証明書 その他必要と判断される資料 |
遅延損害金 | 20.00% |
④ 車担保融資
ファンドワンでは、売掛債権や不動産のほか、車を担保にすることで借り入れが可能になる商品もあります。それが車担保融資です。
原則として車担保融資の利用にあたっては、担保にする車をファンドワンに預けることになりますが、事業に車が必須の場合には相談や条件次第で車を所有したまま借り入れできることもあるようです。
運送業など、車の使用が必須であるものの、運転資金の調達のために車を担保にせざるをえない場合などには重宝する商品だといえます。
融資対象 | 法人または個人事業主 |
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融資可能額 | 500万円まで。それ以上の金額は応相談 |
利率(実質年率) | 5.00%~18.0%以下 |
保証人・担保 | 自動車 |
返済方式 | 一括返済・元金均等・元利均等・自由返済 |
必要書類 | 自動車売買契約書・車検証・印鑑証明・身分証明書 その他必要と判断される資料 |
遅延損害金 | 20.00% |
⑤ 介護・診療・調剤報酬債権担保融資
介護事業所や医院・クリニック、調剤薬局が、保有する各報酬を担保にして借り入れを受けられる融資商品が介護・診療・調剤報酬債権担保融資です。
介護や医療は、事業としての評価や信用度が高いこともあり、融資可能額は1億円まで、利率も5.00%〜15.0%以下という好条件での借り入れが可能になります。
融資対象 | 法人・各種医療機関・調剤薬局・介護事業者 |
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融資可能額 | 100万円~1億円 |
利率(実質年率) | 5.00%~15.0%以下 |
保証人・担保 | 診療報酬債権・介護報酬債権・調剤報酬債権 |
返済方式 | 一括返済・元金均等・元利均等・自由返済 |
必要書類 | 登記簿謄本・決算書2期分(確定申告書) 印鑑証明・身分証明書・納税証明書 各報酬額支払決定通知書(3ヶ月分) その他必要と判断される資料 |
遅延損害金 | 20.00% |
以上の5つが、ファンドワンの2024年時点の提供商品となります。
上述のとおり、「商業手形割引」と「手形小切手貸付」の提供は廃止されていますが、その他の金融商品の概要については、2023年から大きな変更はありませんでした。
また、事業者ローン以外のすべての担保融資は、法人だけではなく個人事業主も契約可能です。個人事業主を対象外とするビジネスローン会社が多いなか、担保が必要になるとはいえ、個人事業主も事業資金を借り入れできる点は、ファンドワンの大きな特徴のひとつだといえそうです。
ファンドワンの口コミや評判は?
当サイトが2023年に調査した際には、インターネット上に口コミを確認することはできませんでしたが、2024年現在では以下のような口コミの確認ができました。
丁寧で分かりやすく電話対応してくれました。初めてビジネスローンを利用したいと思ってるのでこちらの会社を検討中です。
引用:GoogleMapの口コミ・評判
現時点において、はっきりとした口コミはこの1件のようです。ただ、「対応が悪い」「対応が遅い」「利率が高い」「脅迫めいた言動があった」といったようなネガティブな口コミが寄せられやすいビジネスローン業界のなかで、このようなポジティブな口コミが投稿されているということは、ファンドワンの健全性を証明していると捉えられるといえます。
また、口コミが少ないということは、ファンドワンのビジネスローンを利用した経験のある事業者が、概ねそのサービスに満足しているということが推察できます。
昨年までは、公式サイトで定期的に投稿されていたブログでしたが、現在は更新されていないようです。
これに関してはブログの更新スタッフの不在や多忙などの理由が考えられますが、ブログの更新は、営業実態を把握するにあたって不可欠な要素のひとつですので、利用の検討にあたっては、営業実態を訝しむ方もいるかもしれません。
ただし、ファンドワンは「貸金業登録番号」の更新のほか、2023年には記載のなかった「加盟団体」と「加盟指定信用情報機関」、「指定紛争解決機関」の名称が加筆されていることもあり、営業実態に関してはまったく問題がないと断言できるでしょう。
ファンドワンの公式サイトはこちら
ファンドワンを利用する際の注意点
ファンドワンでは、無担保無保証人で契約可能な事業者ローンのほか、担保融資の提供も行っています。
事業規模や事業形態を問わず幅広い事業者が利用・選択しやすい商品が揃っています。
ただし、無担保無保証人で借り入れが可能な事業者ローンは原則として法人のみのようです。したがって、個人事業主は、売掛債権担保融資、不動産担保融資、車担保融資という3つの担保融資に限られる点を留意しておく必要があります。
また、ファンドワンの融資商品はすべて来店不要・面談不要で契約可能であると明記されていますが、条件等によっては来店をともなう面談が必要になることも考えられます。
ファンドワン利用の流れ
ファンドワンの金融商品を利用するには、まず公式サイトの申し込み・お問い合わせフォームに必要事項を記入して送信します。
その後、担当者から電話またはメールにて折り返しの連絡があり、諸々の確認や審査に必要な書類(決算書等)の送付を求められます。
必要書類の送付については、メールやFAX、郵送などによって行うのが基本のようですが、直接来店して持ち込むこともできます。
書類を送付した場合は、審査に通過できればメールかFAXで契約書が届きますので、必要事項を記入のうえ署名捺印をして返送。
確認が取れ次第、指定口座に融資金が振り込まれます。
こここまでが、ファンドワンを利用する際の一連の流れとなります。
まとめ
以上が、2024年におけるファンドワン株式会社についての最新情報となります。
ファンドワンについてのまとめは以下のとおり。
・ 5つの金融商品の提供を実施している(「商業手形割引」と「手形小切手貸付」は廃止)
・ 設立4年の若いビジネスローン事業者
・「貸金業登録番号」の更新あり
・「日本貸金業協会会員」と「加盟指定信用情報機関」に加盟
・ 融資商品には、無担保無保証人のものから有担保のものまで幅広く用意されている
・ 個人事業主が利用可能な商品は限られる(相談次第ではその限りではない)
・ 融資可能額は30万円〜1億円(融資商品により設定が異なる)
・ 2024年現在において確認できる口コミは1件(高評価)。
・ ブログの定期的な更新は休止されているようだが、営業実態は把握できる
・ 拠点は東京だが、全国どこからでも利用可能(提出書類の持ち込みも可)
・ 即日契約・送金が可能
・ 即日契約・送金を希望する場合は、営業日の午前中に申し込む必要がある
・ 他社で借り入れ中でも利用可能
これらの情報から分かるとおり、ファンドワンは悪徳業者ではなく、信用に値する一般的なノンバンクのビジネスローン事業者だといえます。
業種や形態を問わず、すべての事業者様が安心して利用できるとはずですので、まずは公式サイトから気軽に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。